青少年活動研究所

趣 旨
 青少年の健全育成を目指す当会館は、いわゆる開かれた青少年会館として青少年が自主的に教育機会を選択し、主体的に活動することにより、人間としての自己形成ができ得る社会教育施設として、教育的機能を効果的に発揮しなければならない。
 そのため当会館は、民間における青少年の社会教育事業の中核的存在として「静岡県青少年会館青少年活動研究所」を設置する。

性 格
 青少年活動研究所は、静岡県青少年会館の事業の一貫として、青少年団体の指導者や学識経験者の英知を集め、青少年活動に関して先行的施策による倫理追求、調査研究等を行い、県下青少年活動の発展に寄与する。

活動内容
青少年活動研究所の活動は、次のとおりである。
@ 青少年団体の社会教育活動並びに青少年の社会生活における意識や実態及び、その環境等に関する調査、研究あるいは資料の収集、情報の提供などの活動。
A 青少年団体に関する提言並びにその運営に関する専門的、技術的助言指導の提供などの活動。 
B 青少年団体に関する人材情報、施設情報提供などの活動。
C 青少年団体の運営並びに活動の評価などについての相談活動。

あゆみ 昭和56年 青少年活動研究所設立準備委員会の設置

 研究所の構想及び活動内容等について、先進県の視察(栃木県)を含め、1年間の検 討の結果同研究所を設置した。

昭和57年 設立当初の活動

 研究所設立にあたり、県内青少年及び教育行政の実態を聞き取り調査のかたちで進め ることとなった。この調査にあたる研究員は、それぞれ青少年活動経験者であり、その 経験を踏まえ、市町村の指導者や行政と膝を交えてきたんのない意見を交わし合った。

昭和58年 県内青少年団体等の実態調査の継続

研究員及び専門研究員が、県下6箇所を訪問し、青少年団体代表者と地域における青 少年団体の問題点などについて、話合いの場を設け実態を調査継続した。

昭和59年 実態調査3年目の活動

調査の最終段階として、本年度は、県下4箇所の会場で7市26町1村の青少年団体 のリーダー合計847人と面接調査を行うと共に、これまでの調査活動のまとめと課題 に対する検討を重ねた。
 また、研究所のあり方や今後についての論議や模索を繰り返す中で、存在の意義や青 少年団体等での活用について周知するべく、県内青少年団体の実状を踏まえた中間報告 会を開催した。

昭和60年 青少年団体活動実態調査報告会の開催

昭和57年から59年にかけて、県下の16市44町4村の青少年団体と研究員が、各会場に研究員が出向き、直接面接方式により地域における青少年団体活動の課題や事例等の実態を調査した結果をまとめ、それらを分析、検討して青少年団体活動の見直しや今後のあり方などについて「青少年団体活動実態調査報告書」にまとめ、青少年団体及び関係機関等に配布した。
又、県下青少年団体役員、リーダー及び市町村教育委員会担当者を集め、その報告と研修会を実施した。

昭和61年  本年度の青少年活動研究所の活動は、「地域における青少年活動の活性化を目指して」 をメインテーマに、次の三つの項目について少年・青年団体とに分かれ、それぞれに活 動を展開した。
@ 青少年団体活動実態調査の周知活動
青少年団体活動実態調査の結果をより一層周知させ、青少年団体活動の参考資料として役立たせるため、各青少年団体のリーダー研修会に研究員が出向き、調査結果を報告し青少年団体リーダーと共に更に審議を深めて、青少年団体活動の活性化を図る。
A 地域青少年団体活動の育成
地域における青少年団体活動の育成を図るため、研究員を地域に派遣して、地域社会教育関係団体や機関に呼びかけ、機構的に地域の社会教育活動の中核としての機能を持つような組織づくりに努める。
B 活動の指導助言
青少年団体等から要請に応じ研究員を派遣し、指導助言にあたるなど青少年団活動に積極的に協力する活動を開始する。

昭和62年 少年部会

@ 社会教育活動を行う高校生の実態調査
  ボーイスカウト・ガールスカウト・子ども会リーダースクラブに所属し、次期リーダーとして期待される高校生の生活状況や意識を調査し、少年団体活動の参考資料として、報告書を関係機関・団体へ配布した。
A 少年団体指導者養成講座終了者の追跡調査の準備作業

青年部会の活動
@ 青少年団体活動実態調査報告書の周知活動
西部地区青少年団体リーダー研修会において、講演、体験発表の後情報交換を行い、学級生部会、教育担当部会において忌憚のない意見を出し合った。
A 青年団体会議の開催
 県下を代表する青年組織と上部組織の状況、上・下組織での意識・意見の違い等を探ると共に、研究所との連絡調整の場として活用するための会議を開催した。
B 地域青年団体への助言活動
C 青年の船追跡調査の実施
 第19回青年の船研修生を対象に、事後活動の状況や職場等での変化について追跡調査し、今後の県青年の船の資料とした。
D 青年の生活実態調査の実施
現代青年の生活・環境と行動の実態、青年の果たす役割、集団に対する価値観、社会参加意識等について調査し、青少年団体活動の活性化に資するための資料とした。
E 青年の船・青少年団体研修会等への講師の派遣

昭和63年 少年部会の活動

@ ボーイスカウト・ガールスカウト指導者講習会受講者の実態調査
 少年団体におけるリーダー不足の問題を追求し、その対策を探求するため、指導者養成講習会の受講者に対する追跡調査を実施した。

青年部会の活動

@ 青年団体復活マニュアルの作成
 県内各地域で復活・隆盛団体を訪ね、「こうすれば復活できる」というポイントをマニュアル集として作成し、県下の青年団体のリーダーをはじめ行政担当者・育成者等に配布し、地域青年団体復活の手がかりを得る資料とした。
A 青年リーダー研修会の支援
B 青年団体会議の開催
 青年団体リーダーを対象に昭和63年11月15日に、県下にその組織を有する青年団体の連携強化を図り、相互に活性化するための施策等を協議検討した。
C 地域青年団体訪問
青年団体活動の活性化を図るためのモデル地区(富士市、清水市、静岡市)において支援活動を行う。
D 青年の生活実態調査の実施
静岡県下18から30才までの1000名の青年を対象に、生活や意識の実態調査を実施し、報告書にまとめた。
E 研集会等への研究員の派遣(講師・助言者の派遣)

平成元年  調査研究事業

@ 中学・高校生の実態と意識調査
高校生の生活環境や社会参加活動への意識について、明らかにするため調査した。

A 現代青年の実態と意識調査
現代青年の意識や実態を明らかにすると共に、前回の調査との比較により、その変化を明らかにするものである。
B 青年の船に対する追跡調査の予備調査
青年の船参加者の船内での変化と、その後の地域職域での青年の変化を明らかにし、青年の船の効果や役割を明確にする。
C 青年団体への助言指導
D 地域活動活性化プロジェクト
 県下に青年団体活動のモデル地区を設け、団体・行政機関・研究員とが連携を取り、地域テーマに基づき青年団体活動の活性化に向けて活動する。
E 研修会等への研究員の派遣

平成2年 青少年団体活動の重点的支援事業

@ 地域活動活性化プロジェクトの実施
モデル地区及び活動状況は次のとおりである。
富士富士宮地区 富士市青少年の船の推進
青年団体組織拡大委員会の検討
富士市青年団の活動支援及び助言活動
富士宮市青年団連絡協議会復活のための支援
清水地区 青年団のリーダー研修会の開催
青年団の組織拡大委員会の活動
辻江尻青年団の活動支援及び助言活動
静岡地区 青年団の組織拡大委員会の活動
新規青年団の復活と既存団体の活性化
豊田地区盆踊り大会の実施
女子バレーボール青年団の結成
藤枝・志太地区 青年団の組織拡大委員会の設置
教育委員会に青年団体の支援体制強化を依頼
藤枝市青年団の組織拡大事業の実施
青年団体の合同事業の企画立案
吉田地区 青年団活動の活性化の検討会議の開催
      青年団の支援体制の強化(OB組織の設立)
 榛北地区 教育委員会に青年団体の支援体制の依頼
 4町青年団合同会議への助言活動
川根町青年団の組織活性化事業の支援(中国雑技団の受入公演)
 磐田地区 青年団活動の支援助言活動

A リーダー研修会の開催(活性化のためのシュミュレーション実践研修を行う。

B 県青年の船チューター研修会の実施
 県青年の船に高校生が初めて参加するにあたり、県青年団より依頼を受け、その指導と運営等にあたるチューターの研修会を実施した。

C 現代青年の実態と意識調査

現代青年の意識や実態を明らかにすると共に、継続的に調査しその推移を掴むためにアンケート調査を実施する。

D 青年の船参加者に対する追跡調査
 青年の船参加者のその後の活動を調査し、地域、職域で活躍する青年の状況を明らかにし、青年の船の成果や役割を明確にする。

E 少年団体の実態調査
この調査は、少年団体(ボーイ・ガールスカウト)の活動の状況を明らかにし、これらの活動のあり方を探る参考資料とする。

F 研修会等への研究員の派遣

平成3年

(1) 地域活動活性化プロジェクト 

 目 的  県下に青年団体活動のモデル地区を設け、団体、行政機関、研究員とが連携     を取り、地域テーマに基づき青年団体活動の活性化に向けて活動した。

内 容 モデル地区及び活動状況は次のとおりである。
      富士・富士宮地区 富士市青少年の船の支援
青年団の組織拡大委員会の検討へ助言
富士市青年団の活動支援
清水地区 青年団のリーダー研修会の開催に協力
青年団の組織拡大委員会の活動に協力
有度地区青年団の復活に際しての活動の支援
飯田地区青年団の復活に際しての活動の支援
三保地区青年団復活に向けての支援
静岡地区 青年団の組織拡大委員会の活動に協力
新規青年団の復活と既存団体の活性化支援
・各種研修会の助言指導
・豊田地区盆踊り大会の助言指導
・女子バレーボール青年団の結成を支援
・県青年祭演劇参加のための指導
藤枝・志太地区 青年団の組織拡大委員会の開催に協力
志太地区青年大会の開催
藤枝市青年団の組織拡大事業の実施を支援
吉田地区 青年団の支援体制の強化(OB組織の設立)
     榛北地区 榛北4町の青年団合同会議への助言指導
川根町青年団の組織活性化事業の助言指導
青年の船友の会の結成(川根・本川根町)に協力
      磐田地区 青年団活動の支援活動

(2) 青少年活動推奨事業

 目 的  青少年の活動を推奨し、健全な育成を図るためには、その受け皿である青少     年団体とその育成を図る行政機関等の連携が必要不可欠である。この連携を強     固なものとするためにはどのような方法やそれぞれの立場で青少年活動を支援     したらよいかを模索し、今後の指針を見いだし、あるいは具体的な取り組みを組織的且つ効果的に図ろうとするものである。
@ 青年団復活・再生のための座談会 日 時 平成 4年 1月13日(月) 16:00〜20:00   場 所 青少年会館会議室       出席者 青年団OB県議会議員 遠藤榮、奥之山隆、曽根恵津広、秋鹿博、 歴代県青連協会長 伏見彰久、大石節雄、桑原宏次 米澤國雄、
内 容 青年団活動の現状と課題
静岡県青年の船と指導者養成の問題
青少年団体活動のあるべき姿
教育行政への要望
          青少年団体の支援組織について
新しい青少年会館のあり方について
その他

(3) リーダー研修会の開催

 目 的  青年リーダーとしての資質の向上を図り、自信と誇りを持って活動できる青年を養成する。
      又、活動の現状を見直し今後の解決策を検討していく中で、具体的なシュミ     ュレーション実践研修を行うなど、活動の活性化を目指す。

 内 容  講義や自主的プログラムに基づき、青少年活動研究所員等の支援のもとに実     践的なリーダー研修会を次のとおり実施した。 
第1回青年リーダー研修会
期 日  平成 4年 2月1〜2日(土・日曜日)
場 所  静岡市清沢公民館・清沢青年の家
参加者  青年団体リーダー 33名
講師等 青少年活動研究員(渡辺啓史、小川 功、山下一彦、松下喜彦、)

      内 容  アイスブレーキング「深層心理ゲーム 仲間を知ろう」
グループディスカッション
・真の仲間について
・素直になれない若者たち
・団体活動と仲間たち
全体研修 (研修のまとめ)
第2回青年リーダー研修会
期 日  平成 4年22月23日(土・日曜日)
場 所  清水市日本平野外活動センター
参加者  青年団体リーダー 42名
講師等 青少年活動研究員(手島克訓、萩原一郎、大石節雄、山下一彦、松下喜彦、)
      内 容  基調講演 「青年団体活動の活性化のために」
                 講師 手島克訓 
グループディスカッション
・この一年を振り返り
・次年度活動計画は?
・会員拡大と組織
・地域にいきづく青年
全体研修 (研修のまとめ)

(4) 青少年団体活動育成者研修会の開催

 目 的  青少年団体活動の理解者や協力者の存在は必要不可欠であるが、現在その組     織あるいは分野別の講師名簿等の整備が進んでいない状況にある。これらの人     たちが、青少年団体活動の発展のために、組織だって支援できるよう支援者リストの整備と研修会を開催する。

 内 容 @ 青少年団体活動育成者研修会の開催
期 日  平成 4年 2月10日(月) 19:00〜23:00
場 所  青少年会館会議室
参加者  青年団体活動経験者 20名
      内 容  基調講演 「第24回静岡県青年の船から」
講師 遠藤 榮 氏
全体協議
            ・ 青少年団体をとりまく環境について
・ 青少年団体活動支援者組織について

(5) 青少年団体活動事例研究事業

 青少年活動が活発な団体等を調査・訪問し、その状況を把握すると共に、ユニ    ークで活性化のための要因や活動事例をまとめ、県下青少年団体活動の資料として提供した。

(6) 青少年活動研究所の部会等の活動

青少年活動研究所の事業は、大きくは調査研究事業及び青少年団体育成事業に    分けられる。そして、それらの分析結果や事業成果について研究員が十分に検討    し、更に、対応を含めたまとめを報告書や提言として発表している。本年度実施    された研究会の検討内容の主なものは次のとおりでる。

5月25日青年部会研究所年間活動計画立案 他9

6月22日全体会 研究所年間活動計画について15

活動状況報告

青少年団体活動活性化について
11月28日全体会 活動状況報告27
静岡県・清水市青年の船について
青少年団体活動活性化について 他
3月7日青年部会青年団復活・再生のための提言について

青少年団体活動活性化について
本年度事業のまとめ

(7) 研修会等への研究員の派遣

   青少年団体等が実施する各種研修会への講師・助言者等を派遣し、青少年活動の発展に協力した。
・ 静岡県青年団連絡協議会主催事業
      @ 青年問題研究集会     渡辺・手島・大石・青島研究員
 A 第33回静岡県青年祭   萩原研究員
・ 清水市青年団連絡協議会主催事業
      @ 一夜青年寺小屋      松下職員
・ 静岡市青年団協議会主催事業
      @ 語ろう会         大原・白鳥・山下研究員、松下職員
    A 青年の宿    白鳥・山下研究員、松下職員
 B 静岡市青年祭       白鳥・山下研究員、松下職員
    ・ 榛原郡青年学級等振興協議会主催事業
 @ 青年学級等リーダー研究集会 牧田・中野研究員

(8) 青少年の船への講師等の派遣
青少年の船へ講師等を派遣し、その運営及び青少年の活動を支援した。

    @ 第3回新富士市青少年の船  主催 富士市教育委員会
                    派遣 佐藤研究員
A 第24回静岡県青年の船   主催 静岡県青年団連絡協議会
                    派遣 手島研究員
B 第18回清水市青年の船 主催 清水市青年団連絡協議会
派遣 萩原研究員

平成4年

(1) 地域活動活性化プロジェクト 

 目 的  県下に青年団体活動のモデル地区を設け、団体、行政機関、研究員とが連携     を取り、地域テーマに基づき青年団体活動の活性化に向けて活動した。

内 容 モデル地区及び活動状況は次のとおりである。
      富士・富士宮地区 富士市青年団事業に対する支援
富士市青年団活動に対する指導・助言活動
富士宮市青年活動の調査
清水地区 青年団のリーダー研修会の開催に協力 
青年団の組織拡大委員会の活動に協力
袖師地区青年団の復活に際しての活動の支援
駒越地区青年団活動の活性化への支援
静岡地区  青年団組織拡大委員会が設置さており、担当研究員及びOBが現役青年団員と計画的に活動を行うことで活性化を図った。活動の内容は次のとおり。
  @ 新規青年団設立への活動
募集イベントを実施し、市内中心部に居住する青年23名を募った。青年達が、スキーツアーなどを計画実施する中で、青年活動の素晴らしさを体験した。現在10名程度の青年集団「風」(仮称)を結成し、今後中心街の青年団組織としての成長が期待される。
                A 既存青年団の活性化
                 ・市青協及び構成団が計画した研修会の助言指導
・豊田地区盆踊り大会実施に向けての助言指導
・女子バレーボールの全国青年大会参加を支援
藤枝・志太地区 志太地区青年大会の支援
藤枝市青年団事業の助言指導
志太地区青年団体研修会開催に向けての助言指導
     榛北地区 榛北4町の青年団合同会議への助言指導
川根町青年団の組織活性化事業の助言指導
(ウィーン音楽大学川根公演の実施 他)
青年の船友の会活動(川根・本川根町)に協力
      磐田地区 青年団活動の支援

(2) リーダー研修会の開催

 目 的  青年リーダーとしての資質の向上を図り、自信と誇りを持って活動できる青少年を養成する。
      又、活動の現状を見直し今後の解決策を検討していく中で、具体的なシュミュレーション実践研修を行うなど、活動の活性化を目指す。

 内 容  講義や自主的プログラムに基づき、青少年活動研究所員等の支援のもとに実践的なリーダー研修会を次のとおり実施した。
@ 第1回青年リーダー研修会
期 日  平成 4年 7月18・19日(土・日曜日)
場 所  清水市日本平野外活動センター
参加者  青年団体リーダー 36名
講師等 青少年活動研究員(青島好幸、小川 功、白鳥雅章、渡辺哲史、鈴木太久実)
      内 容  「青年団体活動の活性化のために」をテーマに、グループディス           カッションをし、一人一人が生き生きした活動を行えるよう具体的な目標を掲げるなどの研修をした。
グループディスカッションのテーマ
・この一年を振り返り
・発想は一人のアイディアと夢から
・一人一人があっての組織
・活動の HOW TO (シュミレーション)
・仲間を募っての活動
・地域にいきづく青年
全体研修 (研修のまとめ)
A 第2回青年リーダー研修会
期 日  平成 5年 1月30・31日(土・日曜日)
場 所  富士市青少年センター
参加者  青年団体リーダー 28名
講師等 青少年活動研究員(手島克訓、萩原一郎、渡辺哲史、松下喜彦)
      内 容   富士、富士宮市の青年団体リーダーが集い、日頃抱えている問題や課題を検討し、活性化のための具体的な手法等について研修した。
研修テーマ(参考資料 復活マニュアル、ユースコムマニュアル)
・自分おこし、仲間おこし、地域おこし
・事業の企画、運営、効果
・悩むよりまず実行!!

(3) 青少年団体活動育成者研修会

 目 的  青少年団体活動の理解者や協力者の存在は必要不可欠であるが、現在その組     織あるいは分野別の講師名簿等の整備が進んでいない状況にある。これらの人たちが、青少年団体活動の発展のために、組織だって支援できるよう支援者リストの整備と研修会を開催する。

 内 容  当初の計画では、活動を支援する青少年活動経験者等による研修会を実施す     る予定であったが、財政状況の悪化により事業縮小を余儀なくされたため、研究員による会議を開催し、その中で青少年育成者の役割等を明確にすると共に、今後のあり方を模索したに留まった。

(4) 青少年団体活動事例研究事業

 青少年団体等が行う野外活動の実態調査から「地球にやさしい野外活動」を研究し、その活動事例や今後のあり方を報告書にまとめ、県下青少年団体活動の資料として提供した。

    調査名  野外活動実態調査
対 象  キャンプ等の野外活動を行う青少年団体等
期 間  平成4年7月から8月
調査事項 環境保護対策について ゴミ等の処理について
      その他キャンプ場等の状況について
中間報告  ボーイスカウト野営法研修会において、同研修会の基調ともなる中間報告を行った。
日 時  平成4年12月13日(日) 9:00〜16:00
場 所 静岡県青少年会館会議室
参加者  50名

(5) 青少年活動研究所部会等の活動

 青少年活動研究所の事業は、大きくは調査研究事業及び青少年団体育成事業に分けられる。そして、それらの分析結果や事業成果について研究員が十分に検討し、更に、対応を含めたまとめを報告書や提言として発表している。本年度実施された研究会の検討内容の主なものは次のとおりでる。
7月 1日全体会研究所年間活動計画立案 他
.7月12日少年部会研究調査について
.7月28日青年部会青年リーダー研修会の開催について
.9月.4日青年部会各担当者打ち合わせ
9月20日少年部会研究調査結果のまとめについて
10月.2日少年部会調査検討会議
10月29日少年部会調査検討会議
11月.2日少年部会研究調査中間報告書のまとめ
12月22日全体会活動状況の報告及び今後について
.2月10日少年部会研究調査のまとめ

(6) 青少年会館基本構想計画の立案

 目 的  青少年会館の将来のあり方を模索すると共に、公益・収益事業を含めた基本     計画を立案し、青少年の教育と会館の役割、運営方針等の基本構想とする。

内 容 会館の役職員をはじめ、青少年団体役員で構成する「静岡県青少年会館基本構想検討委員会」を設置し、中長期的な会館或いは青少年の活動等を展望し、青少年会館基本構想をまとめ中間報告とした。

(7) 研修会等への研究員の派遣

   青少年団体等が実施する各種研修会への講師・助言者等を派遣し、青少年活動の   発展に協力した。

・ 静岡県青年団連絡協議会

      @ 青年問題研究集会     佐藤・中野・萩原・桑原研究員

  A 第34回静岡県青年祭   桑原研究員  

・ 清水市青年団連絡協議会

      @ 役員研修会        村上・酒井研究員

・ 静岡市青年団協議会

      @ 語ろう会         白鳥・山下・小沢研究員、松下職員

    A 青年の宿    白鳥・山下・小沢研究員、松下職員

 B 静岡市青年祭       白鳥・山下・小沢研究員、松下職員

(8) 青少年の船への講師等の派遣

青少年の船へ講師等を派遣し、その運営及び青少年の活動を支援した。

    @ 第4回新富士市青少年の船  主催 富士市教育委員会

                    派遣 佐藤研究員

A 第25回静岡県青年の船   主催 静岡県青年団連絡協議会

                    派遣 坂口・佐藤・中野・大石・高井研究員、                       松下職員

B 第19回清水市青年の船 主催 清水市青年団連絡協議会

派遣 渡辺研究員

平成5年

(1)地域活動活性化プロジェクト

   目 的  県内に青年団体活動のモデル地区を設け、その地域に生活する研究員が、       団体、行政機関との連携を取り、地域テーマに基づき活動の活性化を進め       る。

   内 容 モデル地区及び活動の内容は次のとおりである。(継続事業)

       富士・富士宮地区 富士市青年団活動に対する助言・指導

    清水地区     青年リーダー研修会への助言・指導 

清水市青年の船に対する助言・指導

地域青年団復活に対する支援(三保地区)

       静岡地区     静岡市青年団の諸活動に対する助言・指導

                青年サークルの活動に対する助言・指導

 志太地区     藤枝市青年団に対する助言・指導

                岡部町青年団の諸活動に対する助言・指導

    榛北地区     青年の船友の会活動に対する支援

                川根町青年団体組織活性化事業への助言・指導

       磐田地区 磐田市青年団の諸活動に対する助言・指導

(2)地球の村まつりの実施

   目 的  青少年の国際交流活動を活発化させ、相互の理解を深め合うため、様々な機会に地域の一員として外国人との交流を図れることを期待する。そのために、グローバルな発想に立った文化の祭典として、親しく一体感のあ       る地球人の村祭りを開催した。

  期 日 平成5年11月23日(祝) 9:00〜15:00

   場 所 静岡県青少年会館

   参加者 県内在住外国青年 5カ国 20名

県内青少年 100名  合計 120名

   内 容  主催者側が、参加国ごとに民族衣装や室内装飾をした村を造り、そこに郷土料理で青年を招く。そして、お互いの国をアピールすることで国際理解、親善のための和やかな語らいの場とした。

・開会セレモニー (アトラクション YY太鼓)

       ・外国青年からみた日本の風景(日本での体験及び感想・意見を話す)

  ・意見交換会

       ・地球のランチタイム(各国のランチを持ち寄ったり、作るコーナー)

・日本の広場(日本の遊びや習慣等を話し合うコーナー)

・現代若者文化(日本人青年の流行と活動(バンド演奏))

       ・これからの国際交流について(レクチャー・感想)

(3) 青年が自ら実践する事業の企画・助言活動 

   <青春たびコンサートの開催>  

   目 的  青少年にその未来と豊かな地域社会のあり方等を問いかけ、人や地域を大切にする心を育成する。また、実行委員会をつくり、青少年が自ら築く事業の可能性とその効果を促す。

   期 日 平成 5年 5月24日(月) 18:00〜

   場 所 静岡県青少年会館

参加者 実行委員      17名

       コンサート参加者 122名  合計 139名

   内 容 一般青少年を実行委員として募集し、青春たびコンサートの企画・運営をとおして、自らの可能性を引き出し合う事業として進められた。

 出演者に高橋忠志・日高貴史(シンガーソングライター)を招き、波乱に富んだユニークな体験をもとにした歌とトークで訴え、青春時代の有意義な過ごし方や自己の可能性について、参加者との語り合う場を設けた。コンサートの内容は次のとおり。

    コンサートの開催に向けて(目的・エピソード・伝えたいことなど)

        出演者の紹介

        コンサート第1部「夢・そして挑戦」

  第2部「異体験から・・・(質問コーナー)」

             第3部「友・感動・生きる・そしてこれから」

   交流会(参加青年と出演者との交流)

(4)リーダー研究会の開催

   目 的  青年リーダーとしての資質の向上を図り、自信と誇りを持って活動でき       る青年を養成する。

        又、活動の現状を見直し今後の解決策を検討していく中で、具体的なシ       ミュレーションの実践研修を行うなど活動の活性化を目指す。

   内 容  県下4ブロックにおいて、講義や実践活動等の自主的プログラムに基づ       き、青少年活動研究所員等の支援のもとに計画的なリーダー研修会を実施       し、今後の青少年団体等における連携の必要性を促すこととなった。 

       @東部地区リーダー研究会 開催日 平成6年3月5・6日 場 所 富士市青少年センター 参加者 32名          テーマ 青少年の社会参加活動              青少年団体活動の活性化              青少年団体間の連携        A中東部地区リーダー研究会 開催日 平成5年9月10日〜平成6年3月20日 場 所 静岡県青少年会館 他 参加者 72名          テーマ 青少年の社会参加活動 実践活動からのリーダー育成               ウォークラリー、レクパーティーの開催(3月19.20日)

       B中西部地区リーダー研究会 開催日 平成5年6月19・20日 場 所 県立焼津青少年の家 参加者 48名          テーマ 青少年活動の意義と役割              青少年活動が抱える問題と課題              青少年活動を活性化させるための具体的な方策        C西部地区リーダー研究会 開催日 平成6年3月25・26日 場 所 浜松市立曵馬公民館及び磐田市青年の家 参加者 55名          テーマ 青少年の社会参加活動              青少年団体活動の活性化              青少年団体間の連携 地域活性化事業

(5)自然にやさしい野外活動研修会の開催

   目 的 自然環境の保護が叫ばれる中、キャンプ等の野外活動を行う際の注意点や方法等を研修し、自然のサイクルや人間社会と自然との関わりを学ぶと共に、日常生活での自然界に対する影響や、一人ひとりが取り組まなければならない環境保護活動のあり方を考える場とする。

開催日 平成5年10月30・31日(一泊二日)

   場 所 静岡県青少年会館

   参加者 県下青少年団体リーダー及び一般青年等 50名

   内 容  環境問題に精通する専門講師を招き、野外活動施設及び社会一般の現状       と今後のあり方等を講義と参加者のディスカッション及び、環境保護を考       えたキャンプ方法等の実践教育を行った。

・基調講演 「地球の温暖化と対策」 静岡大学教育学部教授藤井敬三氏

・ローインパクトキャンピング(USA)フィルムフォーラム

・野外活動実態調査報告(平成4年度青少年活動研究所調べ)

       ・グループディスカッション  野外活動の取り組みと問題点 

   自然界で私達がしてきたこと、

                         これからしなければならないこと

・モデルキャンプサイトの見学

       ・全体協議 

(6)青少年活動研究会の開催

   目 的  青少年をとりまく環境や自立できる青少年の育成、青少年期の体験が人間形成の上でいかに大切であり、特に団体活動が育むもの等を研究すると共に、青少年教育や今後の団体活動のあり方等を模索する。

   期 間 平成 5年12月23日〜平成6年3月27日(5回シリーズ)

   場 所 静岡県青少年会館他

   参加者 青少年団体リーダー

       青少年活動研究所研究員  合計 54名

   内 容  専門講師による基調講演及び問題提起のもと、各回の研究テーマに基づ       き研究協議を次のとおり行った。

        第1回研究会

         期 日 平成5年12月23日 9:00〜12:00

場 所 静岡県青少年会館

         内 容 オリエンテーション(事業全体) 

             基調講演 「青少年をとりまく環境と課題」

                  静岡大学教育学部教授 角替弘志 氏

質疑応答

        第2回研究会

         期 日 平成6年1月23日 9:00〜16:00

場 所 静岡県青少年会館

         内 容 基調講演 「地域に根ざす青少年活動」

                  県コミュニティーづくり推進協議会理事

                            西ヶ谷 悟 氏

ワークショップ地域づくりのための青少年活動プランの作成

        第3回研究会

         期 日 平成6年2月19・20日(一泊二日)

場 所 静岡県青少年会館

         内 容 グループ・個人研究テーマのディスカッション

             基調講演 「青少年指導者の資質の向上」

              県立朝霧野外活動センター所長 渡邊佳洋 氏

     リーダートレーニングの実践

集団ディスカッションの手法

              研修の技法と手法のいろいろ

話し方と講義の手法

        第4回研究会(グループ別研究会)

         期 日 平成6年3月12日〜26日

場 所 静岡県青少年会館 他

         内 容 グループ・個人研究テーマのディスカッション

        第5回研究会

         期 日 平成6年3月27日 9:00〜12:00

場 所 静岡県青少年会館 

         内 容 グループ・個人研究テーマの発表

青少年活動研究会のまとめ

(7)研修会等への派遣事業

  目 的  青少年団体等が実施する各種研修会等へ講師・助言者等を派遣し、青少       年活動の発展に寄与する。

   内 容 静岡県青年団連絡協議会 … 青年問題研究集会への助言者の派遣

佐藤忠正、手島克訓、、市川輝彦、桑原宏二 第26回静岡県青年の船への助言者の派遣

佐藤忠正、手島克訓、市川輝彦研究員

清水市青年団連絡協議会 … 青年団リーダー研修会への助言者派遣

                     一夜青年寺子屋研修会への助言者派遣

酒井洋典、村上清隆研究員

第20回清水市青年の船への講師派遣

坂口良子研究員

静岡市青年団協議会   … 青年リーダー研修会への助言者派遣

山下一彦、小沢弘樹研究員

(8)青少年活動活性化研究会の開催

   目 的  青少年団体の代表者が研修や情報交換をとおして、組織の活性化を図るために、団体相互の連携を図りながら、地域における青少年の健全育成について研究する。

   期 日 平成6年3月26日(土) 

場 所 静岡県青少年会館

   参加者 青少年団体代表者及び有識者 16名

   内 容  青少年団体活動が新たな転換期を迎えている現在、各団体の連携強化を       図り相互の活性化を図ることを確認すると共に、団体内活動から広く地域の青少年全体の健全育成のための活動の在り方や、これからの地域を担い得る青少年団体の意義と役割について協議した。

また、社会的な変化や青少年の実態をよく把握し、今後の青少年団体活動の在り方を模索するためにも、青少年団体及び育成団体等の基本調査や青少年の意識調査などが必要であることを指摘し、活性化のための調査研究事業を推進するよう要望が出された。